相続放棄と限定承認の違い

相続は包括承継の一種であり、原則被相続人のすべての権利義務が相続と同時に相続人へと承継されます
そのため相続人は、不動産や預貯金などといったプラスの財産(遺産)はもちろんのこと、借金やローンなどといったマイナスの財産(債務)も相続することになります。

 

被相続人の遺した遺産で債務が十分返済できることが明確な場合には、通常の相続手続きを行っても何の問題もありません。しかし、遺産より債務が大きい場合や、遺産と債務のどちらが大きいか定かではない場合では、通常の相続手続きを行ってしまうと相続人は不利益を被ってしまう可能性があります。

 

そのような場合において相続人が不利益を被ることを避けるためにある制度が、相続放棄と限定承認です。相続放棄と限定承認にはそれぞれ以下の特徴があります。

 

■相続放棄
相続放棄とは、文字通り、遺産や借金などの区別なく全ての権利義務に関して相続の権利を放棄することをいいます。
債務の額が遺産と比べて明らかに多い場合には、この相続放棄が用いられるケースが多いです。

 

■限定承認
限定承認とは、相続によって得た財産の限度においてのみ被相続人の債務や遺贈を弁済すべきことを留保して、相続の承認を行うことをいいます。
遺産と債務のどちらが大きいか定かではない場合には、この限定承認が用いられるケースが多いです。

 

相続放棄と限定承認にはそれぞれ上記のような特徴があるため、相続人の意思や、遺産と債務の額などによって、どちらの方法をとるかは異なります。
なお、どちらの場合でも、手続きの期限は相続の開始があったことを知った時から3カ月以内と定められているため、その点注意が必要です。

 

弁護士室田真宏(名城法律事務所 一宮事務所)では、相続に関するご相談を広くお受けしております。
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弁護士紹介

室田弁護士

名城法律事務所 一宮事務所

所長 室田 真宏[むろた まさひろ]

愛知県立一宮高校卒業。高校時代はラグビーで県大会出場を果たすなど、青春をラグビー一色で過ごす。

高校卒業後は金沢大学法学部法学科に入学。在学中に交通事故の被害当事者になり、法律の大切さを実感。そのことがきっかけで、人々の暮らしを守る弁護士を志すようになった。

  • 経歴
    平成19年3月 名古屋大学法科大学院を卒業
    平成21年9月 司法試験合格
    平成22年12月 愛知県弁護士会に弁護士登録、名城法律事務所に入所
    平成26年4月 一宮事務所を開設し、現在に至る
  • 弁護士活動等
    • 消費者委員
    • 法律相談センター運営委員
    • 研修センター運営委員
    • 広報委員
    • 名古屋弁護士投資被害研究会
    • NHKラジオ「ラジオあさいちばん」複数回出演
    • NHKラジオ「夕刊ゴジらじ」出演

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事務所概要

事務所名 名城法律事務所 一宮事務所
所在地 〒491-0858 愛知県一宮市栄3-8-17 レヴァンテビル3F
TEL / FAX 0586-85-8521 / 0586-85-8523
営業時間 平日9:00~17:30 ※時間外対応可能(要予約)
最寄り駅 「名鉄一宮駅」下車徒歩3分、「尾張一宮駅」下車徒歩3分
駐車場 近隣にコインパーキングあり