遺産分割協議はいつまでにすべき?協議しない場合の影響は?
相続が発生した場合、相続人が複数おり、遺言書がないときなどには、相続人全員で遺産の分け方を話し合う遺産分割協議を行うことになります。
本記事では、遺産分割協議の期限の考え方と、協議を行わない場合に生じ得る影響について整理します。
遺産分割協議に期限はあるのか
遺産分割協議には、法律上の期限は定められていません。
相続が開始した後であれば、何年後でも協議を行うことが可能です。
ただし、相続に関連する手続きの中には、期限が設けられているものもあります。
相続税の申告や相続登記などは、一定の期間内に対応することが求められるため、遺産分割が整っていないと手続きが滞る場合があります。
こうした点を踏まえると、遺産分割協議は可能な限り早めに進めておくことが、望ましいといえるでしょう。
遺産分割協議をしない場合に生じる影響
遺産分割協議をしない場合に生じる主な影響は、以下のとおりです。
- 相続財産の処分や手続きが進まなくなる
- 相続税の特例が使えなくなる可能性がある
- 相続関係が複雑化しやすくなる
それぞれについて確認していきましょう。
相続財産の処分や手続きが進まなくなる
遺産分割協議が行われていない場合、相続財産について、誰がどの財産を取得するのかが確定していない状態となります。
この状態では、不動産の売却や預貯金の解約、名義変更といった手続きを進めることができません。
相続財産を処分したり、各種手続きを行ったりするためには、遺産分割協議によって承継者を明確にしなければなりません。
相続人の一部と連絡が取れない場合や、意見がまとまらない場合には、承継者を確定することができず、手続きは滞ります。
その結果、相続財産を有効に活用できない状態が続くおそれがあります。
相続税の特例が使えなくなる可能性がある
相続税には、配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例など、税負担を軽減する制度があります。
これらの特例は、原則として遺産分割が行われていることが前提です。
申告期限までに遺産分割協議が整わない場合、特例を適用できず、相続税額が一時的に高くなる可能性があります。
相続関係が複雑化しやすくなる
遺産分割協議を行わないまま時間が経過すると、いわゆる二次相続が発生し、相続関係が複雑化するおそれがあります。
たとえば、相続人のひとりが亡くなった場合、その相続人の権利はさらに次の相続人へと引き継がれることになります。
その結果、新たな相続人が加わり、関係者が増えることで、遺産分割の話し合いがより難しくなる可能性があります。
まとめ
遺産分割協議には、法律上の明確な期限は設けられていません。
一方で、協議を行わないまま放置すると、相続財産の処分が進まない、税務上の不利益が生じるなどの影響が考えられます。
また、時間の経過によって相続関係が複雑化する可能性もあります。
遺産分割協議が進まない場合や、手続きに不安がある場合には、弁護士への相談を検討してみてください。
KNOWLEDGE
基礎知識
-

公正証書遺言の証人は...
公正証書遺言は、公証人が作成する信頼性の高い遺言書です。ただし作成時には、法的要件として証人の立ち会いが必要とされています。ここでは、公正証書遺言に必要な証人の人数や、誰が証人になれるかなどの要件について解説します。証人 […]
-

整理解雇の4要件とは...
会社の経営が苦しくなってしまった場合、人員削減のために行われる従業員の解雇が整理解雇です。整理解雇とは、普通解雇のように労働者が労働義務を怠った場合(勤務態度が著しく悪い場合や健康状況の悪化により労働を行わせることが期待 […]
-

不当解雇の相談はどこ...
懲戒事由がないにも関わらず、不景気、能力不足、病気やけがを理由にして突然解雇されてしまったような場合には不当解雇である可能性が高いです。そのような不当解雇の被害に遭ってしまった場合には、まず弁護士にご相談されることをお勧 […]
-

会社から退職勧奨され...
新型コロナウイルスの影響で早期退職や希望退職者を募る会社が増えています。こうした中で退職勧奨を受けるというのは決して人ごとではありません。しかし、実際に退職勧奨を受けた場合どのように対処すればよいのか分らないという方は多 […]
-

交通事故による骨折|...
交通事故で骨折を負った場合、治療後も機能障害などの後遺症が残ることがあります。そのような場合、後遺障害等級の認定を受けることで、適切な損害賠償を請求できる可能性があります。本記事では、骨折による後遺障害の種類と等級認定の […]
-

どこからパワハラと判...
■パワハラとは?職場におけるパワーハラスメントの定義として、労働施策総合推進法では、「職場において行われる優越的な関係を背景とした言動であって、業務上必要かつ相当な範囲を超えたものによりその雇用する労働者の就業環境が害さ […]
KEYWORD
よく検索されるキーワード
LAWYER
弁護士紹介
名城法律事務所 一宮事務所
所長 室田 真宏[むろた まさひろ]
愛知県立一宮高校卒業。高校時代はラグビーで県大会出場を果たすなど、青春をラグビー一色で過ごす。
高校卒業後は金沢大学法学部法学科に入学。在学中に交通事故の被害当事者になり、法律の大切さを実感。そのことがきっかけで、人々の暮らしを守る弁護士を志すようになった。
-
- 経歴
-
平成19年3月 名古屋大学法科大学院を卒業 平成21年9月 司法試験合格 平成22年12月 愛知県弁護士会に弁護士登録、名城法律事務所に入所 平成26年4月 一宮事務所を開設し、現在に至る
-
- 弁護士活動等
-
- 消費者委員
- 法律相談センター運営委員
- 研修センター運営委員
- 広報委員
- 名古屋弁護士投資被害研究会
- NHKラジオ「ラジオあさいちばん」複数回出演
- NHKラジオ「夕刊ゴジらじ」出演
OFFICE
事務所概要
| 事務所名 | 名城法律事務所 一宮事務所 |
|---|---|
| 所在地 | 〒491-0858 愛知県一宮市栄3-8-17 レヴァンテビル3F |
| TEL / FAX | 0586-85-8521 / 0586-85-8523 |
| 営業時間 | 平日9:00~17:30 ※時間外対応可能(要予約) |
| 最寄り駅 | 「名鉄一宮駅」下車徒歩3分、「尾張一宮駅」下車徒歩3分 |
| 駐車場 | 近隣にコインパーキングあり |