労災申請が認定された場合の会社側のデメリットとは
従業員が業務中にけがや病気を負い、労災申請が認定された場合、企業に直接的な費用負担は発生しないと考えられがちです。
しかし、労災が認められると企業側にも間接的な不利益が生じることがあります。
この記事では、労災認定によって企業が受けるデメリットとその影響について整理します。
労災保険制度の仕組みと企業の関係
労災保険は、従業員が業務上の負傷や疾病を負った場合に給付を行う制度で、保険料は企業が全額負担しています。
そのため、労災申請が認められると企業にも一定の影響が及びます。
労災保険給付は国から支払われるため、労働者本人に対する補償そのものは企業の直接負担にはなりません。
ただし、労災が発生した件数や内容は、労働基準監督署にも記録され、今後の行政指導や監督の対象となることがあります。
労災認定による企業のデメリット
労災申請が認定されると、企業の信頼や評価に影響が出る場合があります。
また、制度上の負担増も避けられない可能性があります。
労災保険料率の上昇リスク
労災の発生が多い事業場では、翌年度以降の保険料率が引き上げられることがあります。
特に業種によっては、業務災害率が保険料に大きく影響するため、費用面での負担が増えるおそれがあります。
企業イメージの低下
大規模な労災が発生した場合や、労災が頻発している場合には、安全管理体制に問題があると判断される可能性があります。
その結果、取引先や求職者からの信頼が低下するなど、企業ブランドへの影響も無視できません。
行政指導や是正勧告
労災が発生し、それが制度上認められた場合、労働基準監督署から安全管理体制の見直しを求められることがあります。
必要に応じて是正報告書の提出を求められたり、再発防止策の実施が義務付けられたりすることもあります。
私傷病との誤解とトラブルの可能性
業務との因果関係が不明確な場合、企業と労働者間で意見が対立しやすく、労使関係に悪影響を及ぼす可能性もあります。
たとえば、精神疾患や過労による症状について、企業は私傷病と判断しても、労働者が労災を主張することがあります。
このような場合、企業の対応次第ではトラブルに発展し、訴訟や紛争リスクが高まることも否定できません。
まとめ
労災申請が認定されると、企業は保険料率の上昇、安全管理体制の見直し、企業評価の低下といったさまざまな影響を受ける可能性があります。
そのため、労災リスクの軽減には、日頃からの職場環境改善と、安全教育の徹底が欠かせません。
申請や認定の対応に不安がある場合には、労働問題に強い弁護士への相談も検討してみてください。
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LAWYER
弁護士紹介
名城法律事務所 一宮事務所
所長 室田 真宏[むろた まさひろ]
愛知県立一宮高校卒業。高校時代はラグビーで県大会出場を果たすなど、青春をラグビー一色で過ごす。
高校卒業後は金沢大学法学部法学科に入学。在学中に交通事故の被害当事者になり、法律の大切さを実感。そのことがきっかけで、人々の暮らしを守る弁護士を志すようになった。
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- 経歴
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平成19年3月 名古屋大学法科大学院を卒業 平成21年9月 司法試験合格 平成22年12月 愛知県弁護士会に弁護士登録、名城法律事務所に入所 平成26年4月 一宮事務所を開設し、現在に至る
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- 弁護士活動等
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- 消費者委員
- 法律相談センター運営委員
- 研修センター運営委員
- 広報委員
- 名古屋弁護士投資被害研究会
- NHKラジオ「ラジオあさいちばん」複数回出演
- NHKラジオ「夕刊ゴジらじ」出演
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