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有給休暇を自由に使うことができない

有給休暇は労働基準法によって認められている労働者の権利です。
会社などの使用者は、付与要件を満たす労働者がいれば必ず所定日数の有給休暇を付与することを労働基準法によって義務付けられています。

 

しかし、現状では有給休暇は付与されているものの、自由に使うことができないという問題が多発しています。
政府の働き方改革によって、2019年4月1日より年10日以上の有給休暇を付与されている労働者は、年5日以上の有給休暇取得が義務化されましたが、エクスペディアの調査によると日本の有給休暇取得率は依然として50%にとどまっており、世界19か国中最下位となっています。

 

有給休暇が自由に使えない原因には、「会社が有給休暇取得に協力的でない」や「有給休暇の取得が査定に影響する」などといった客観的な要因の他にも、「自分だけ休むことに罪悪感がある」や「周りの人が取得していないから自分も取れない」などといった主観的な要因も含まれます。
しかし、有給休暇は労働者に認められた「権利」であるため、本来取得することに罪悪感を覚える必要はなく、自由な時期に自由な理由で取得されるべきものです。
また、事業者側には時季変更権が認められているため、有給休暇の申請が行われた際に時期をずらすよう要請することは可能ですが、有給休暇の取得を理由もなく拒否するなどといったことは法令違反となります。

 

有給休暇取得を申請して使用者側に理由もなく断られた場合や査定などで不利益を与えられた場合などには、まず労働組合や労働局、労働基準監督署などに相談し、それでもなお改善されない場合には弁護士などの専門家に相談をして交渉を依頼することが望ましいといえます。

 

また、もうすでに退職することが決まっているような場合には、残りの有給休暇を退職時にまとめて取得することや、使用者側に消化しきれない有給休暇を買い取ってもらうよう交渉することも可能です。

 

弁護士室田真宏(名城法律事務所 一宮事務所)では、「有給休暇が取りたいけど会社と対立するようなことは避けたい」「会社側が今は無理だからといってなかなか有給を取得させてくれない」「有給をとったら査定がおかしくなった」など、労働問題に関するご相談を広くお受けしております。
一宮市、稲沢市、江南市、岐阜市、岩倉市や名古屋北部における相続についてのお悩みは当職までお気軽にご相談ください。

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室田弁護士

名城法律事務所 一宮事務所

所長 室田 真宏[むろた まさひろ]

愛知県立一宮高校卒業。高校時代はラグビーで県大会出場を果たすなど、青春をラグビー一色で過ごす。

高校卒業後は金沢大学法学部法学科に入学。在学中に交通事故の被害当事者になり、法律の大切さを実感。そのことがきっかけで、人々の暮らしを守る弁護士を志すようになった。

  • 経歴
    平成19年3月 名古屋大学法科大学院を卒業
    平成21年9月 司法試験合格
    平成22年12月 愛知県弁護士会に弁護士登録、名城法律事務所に入所
    平成26年4月 一宮事務所を開設し、現在に至る
  • 弁護士活動等
    • 消費者委員
    • 法律相談センター運営委員
    • 研修センター運営委員
    • 広報委員
    • 名古屋弁護士投資被害研究会
    • NHKラジオ「ラジオあさいちばん」複数回出演
    • NHKラジオ「夕刊ゴジらじ」出演

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事務所概要

事務所名 名城法律事務所 一宮事務所
所在地 〒491-0858 愛知県一宮市栄3-8-17 レヴァンテビル3F
TEL / FAX 0586-85-8521 / 0586-85-8523
営業時間 平日9:00~17:30 ※時間外対応可能(要予約)
最寄り駅 「名鉄一宮駅」下車徒歩3分、「尾張一宮駅」下車徒歩3分
駐車場 近隣にコインパーキングあり